オンライン診療は録画できる?同意の必要性と事前の確認事項を解説
オンライン診療を受ける際に、「診察中の会話を録画してもよいのか」「医療機関側で映像が保存されているのか」と疑問に思う方もいるでしょう。医師の説明を後から確認したい場合でも、録画にはプライバシーや個人情報の取り扱いに関する注意点があります。オンライン診療の録画について、厚生労働省が公表している指針をもとに、同意の必要性や事前に確認したい事項、録画以外の記録方法を解説します。
オンライン診療の録画は認められている?
オンライン診療では、スマートフォンやパソコンなどを利用して、医師と患者が映像と音声でやり取りします。診察の内容を記録したい場合には、録画の目的や方法について事前に確認することが重要です。
医師の同意なく録画することは避ける
厚生労働省の「オンライン診療の適切な実施に関する指針」では、患者側が医師の了解を得ずにビデオ通話を録音・録画・撮影しないことが示されています。
録画機能を備えた端末を使用していても、患者が自由に録画してよいというわけではありません。
説明を聞き直す目的で録画を希望する場合も、事前に医師へ相談し、医療機関の方針を確認しましょう。
医療機関側が録画する場合も取り決めが必要
医療機関側がオンライン診療の映像や音声を保存する場合についても、ルールが設けられています。
医療法施行規則では、医師などがオンライン診療に関する映像や音声等の情報を保存する場合、診療前に保存に関する取り決めを明確にし、患者と合意しておくことが定められています。
そのため、診察が自動的に録画されると決めつけず、保存の有無について医療機関へ確認することが大切です。
オンライン診療の録画と診療記録の違い
録画データと診療録は異なる
オンライン診療の録画とは、診察中の映像や音声を動画ファイルなどとして保存することです。
一方、診療録は、医師が診察に関する情報を記載する記録で、一般にカルテとも呼ばれます。
オンライン診療でも診療録の作成は必要ですが、診療録を作成することと、診察中の映像を録画することは同じではありません。
そのため、診療記録が残ることを理由に、診察映像も保存されているとは判断できません。
録画データの保存状況は医療機関によって異なる
オンライン診療で使用するシステムや運用方法は、医療機関によって異なります。
録画機能の有無だけでなく、実際に録画するかどうか、どのような目的で保存するかも確認が必要です。
利用するシステムの機能と医療機関の運用方針を区別して考えましょう。
オンライン診療を録画したい場合の確認事項
予約前または診察開始前に相談する
診察内容を録画したいと考えている場合は、予約時の問い合わせや診察開始前に希望を伝えましょう。
録画を希望する理由も簡潔に説明すると、医療機関側が対応を検討する際の参考になります。
録画の可否について回答を受けるまでは、端末の録画機能を開始しないようにしましょう。
録画を行う前に確認したいこと
録画について相談する際には、次の項目を確認するとよいでしょう。
- 診察中の映像や音声を保存できるか
- 録画を認める場合の具体的な条件
- 録画できる範囲や使用する機能
- 録画データの利用目的や取り扱い方法
- 録画に対応していない場合の代替手段
医療機関から録画を認められた場合でも、合意した範囲や条件を確認しておくことが大切です。
オンライン診療の録画で気をつけたい個人情報
録画データには個人情報が含まれる
オンライン診療の録画には、患者の顔や声、診察中の会話などが記録される可能性があります。
医師の映像や音声が含まれることもあるため、自分だけの情報ではない点にも注意が必要です。
録画データを保存する場合には、保存先や閲覧できる人の範囲を確認しましょう。
また、録画データを第三者へ送信したり、インターネット上に公開したりすることについては、自己判断せず、利用目的や関係者の同意などを確認する必要があります。
録画以外にもプライバシーへの配慮が必要
オンライン診療では、診察を受ける場所にも注意が必要です。
周囲に会話を聞かれない環境を選び、診療に関係のない人が映り込まないよう配慮しましょう。
家族などに同席してもらう場合も、医師と患者の双方が同意していることが前提となります。
録画できない場合に診察内容を残す方法
診察中にメモを取る
録画が認められない場合は、紙のメモ帳などを使って説明内容を書き留める方法があります。
事前に質問を整理しておけば、診察中に確認したい内容を把握しやすくなります。
例えば、以下のような項目を用意できます。
- 診察時に質問したいこと
- 医師から説明された内容
- 次回の診察について確認した事項
- 診察後に問い合わせたいこと
メモを取る際は、会話の妨げにならないようにし、聞き取れなかった内容はその場で確認しましょう。
説明内容を確認できる方法を尋ねる
診察後に説明を見直したい場合は、医療機関に確認方法を相談することもできます。
医療機関によっては、診察に関する案内や必要な書類を確認できる場合があります。
ただし、提供される情報や確認方法は一律ではありません。利用する医療機関の案内に従いましょう。
オンライン診療の録画に関するよくある疑問
スマートフォンの画面録画機能を使ってもよい?
スマートフォンに画面録画機能が搭載されていても、それだけでオンライン診療の録画が認められるわけではありません。
機能を利用する前に、医師の了解を得る必要があります。
録画されているか分からない場合は?
診察映像の保存について説明が見当たらない場合は、医療機関の問い合わせ窓口に確認しましょう。
録画の有無に加え、保存する目的や保存先など、気になる事項を具体的に尋ねると確認しやすくなります。
まとめ|オンライン診療の録画は事前の確認と合意が大切
オンライン診療の録画は、医師と患者のプライバシーに関わるため、事前の確認が重要です。
厚生労働省の指針では、患者側が医師の了解なくビデオ通話を録音・録画・撮影しないことが示されています。また、医療機関側が映像や音声を保存する場合にも、事前の取り決めと合意が必要です。
診察内容を残したい場合は、まず医療機関に相談しましょう。録画が難しい場合には、メモを取るなど、別の方法で説明内容を整理することもできます。
録画の可否だけでなく、保存方法や個人情報の取り扱いについても確認し、医療機関が案内する手続きに沿って利用することが大切です。
参考情報:厚生労働省「オンライン診療の適切な実施に関する指針」(令和8年4月改訂)、医療法施行規則、個人情報保護委員会「医療・介護関係事業者における個人情報の適切な取扱いのためのガイダンス」。




















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